意外と壊れない？
買うか借りるかを考える前に、ドローンの機器としての特徴を考えてみましょう。
まず、ドローンは消耗部品の少ない耐久性の高い機器に分類されます。クルマのように交換が必要なオイルもありませんし、摩耗するギアやベアリングもありません。ドローンを構成する部品で唯一摩耗が懸念されるのはプロペラを回すブラシレスモーターです。とはいってもブラシモーターと違いすり減るブラシもないのでこれもほとんど交換が発生する事はないでしょう。中を開封するとわかるのですが、基盤とワイヤーで構成されているため、そもそも消耗がない仕組みになっているのがドローンの優れている点です。
そう考えると、機器としては最高！と、言いたくなるのですが、トラブルはあります。それは基盤に関連したトラブルです。これらは消耗部品とは違い、突然トラブルが発生します。ある日、突然動かなくなります。
例えば
「カメラのジンバルを制御している基板にエラーが出て、撮影ができなくなった」
「モーターアンプが故障してモーターが回らなくなった」
「送信機内部の基盤が壊れて、さっきまで電源が入ったのに、動かなくなった」
というケース。これはいずれも弊社で遭遇した事例ですので、世の中にはまだまだ違うケースがありそうです。
これらに共通しているのは、ある日突然トラブルが発生し、かつ予見できない事です。しかも、発生した現場では対応する方法が全くありません。再起動したら動いたなんていうラッキーなケースはあったりしますが。
いつも突然、ファームウェアアップデート
ですが、ドローン本体に発生するトラブルだけを考えるのであれば、そんなに複雑ではありません。意外と手間を取られるのがファームウェアのアップデートです。これも突然にやってきます。
頻繁に使われるユーザーはよくわかると思うのですが、現場でドローンの電源を投入したらアップデートの通知が来ることありますよね。下手にアップデートしてトラブルが出ても困るので、大体はそのまま現場でフライトして、戻ってからアップデートするケースが多いと思います。本体だけならまだ良いのですが、バッテリーのファームウェアとずれてたりするとバッテリーを変えるたびにアップデート通知が来たりして、これはこれでまた煩わしいです。
それに加えてスマートフォン側のアプリケーションのアップデートも発生することがあります。最近はなくなりましたが、アップデートで画面のレイアウトがガラッと変わるなんて言うこともあったりして、驚きました。
アップデートは、作業中にフリーズしてしまい何ともならなくなることがあるので、基本は時間に余裕のある時にやりたいものです。
使う頻度によって選ぶ
これらを考えると頻繁に使うなら買い、たまに使うケースや普段と違うドローンを使ってみたいならレンタル、というのがよさそうです。
「まあ、そうなるよね」
という新鮮味の無い結論で申し訳ありません。
ですが、法人の場合でビジネス利用となるとちょっと条件が変わってきます。ビジネスの現場で求められるのは、継続性と冗長性です。
「機器として安定して使い続けられる」
「トラブルが発生してもスケジュール通り進められる」
これらの条件から、買うのか借りるのかを考えると、
基本的な業務に必要な機器は買い揃えておく（資産計上）
機器トラブル発生時にスケジュールの再調整が難しい業務のときには予備機としてレンタルをする（損金計上）
手持ちのドローンで業務を行えるが前から気になっていたドローンを試しに投入してみたいからレンタル（損金計上）
といった選択肢が考えられますね。
「補助金取って、買っちゃえ」みたいなことももちろんありますよね。
自社の予算や業務都合で選んでいけばいいと思います。
法人ならリースもあり
- ドローンには本体の他に
- バッテリーの更新
賠償保険の契約
なども必要になってきます。法人のニーズとして「費用を一定にしたい」「いつも最新の機種を使っていたい」「壊れたら代替品をすぐに調達したい」
などがあげられます。全て自社で手続きや手配をすれば可能ですが、人手不足だったり商品知識が不足していたりするケースでは負担になってしまいます。そんな時に選択肢として上がってくるのがリースです。営業車のリースと同じで、保険やメンテナンスが含まれており月額の費用払うだけで済みますから、手軽に運用できます。
年に一回のメンテナンスでバッテリーも更新すれば、バッテリーの劣化を心配する必要もありません。法人のドローン事業担当者の方はぜひご検討ください。